待望の 英文誌 が Publish されました! 個人的に思い入れの強い論文です。
ちょっと長い(くどい?)Blogかも・・・ですが、興味あればどうぞ。
レジオネラ肺炎に関連する検査に関してのもので、
個人的には、初期研修医時代(=20数年前)に読んだ論文【註】の
下記の文章がとっても印象に残っていました。
“Hypophosphatemia in the absence of an identifiable cause
in a patient with pneumonia points immediately to Legionella infection.”
【註】Johnson DH and Cunha BA. Atypical pneumonia Postgraduate medicine 1993; 93:769-782.
ところが、実臨床で血清リン値の測定って、あんまり活用されていないんですよね・・・
※ コレ、次の臨床研究ネタ
で、前任地では何故かレジオネラ肺炎には遭遇しなかったのですが、
福知山に来てからそれなりに遭遇して、上記について深堀りする機会を得ました。
そして、IDATENという感染症関係の勉強会のCaseカンファレンスで、
症例提示をしたこともあるのですが、それが レジオネラ でした。
舘野 広美先生が発表 当日の会場には生方 綾史先生もおられました
※ ちなみに当院はSummer/Winterの両方を開催経験あり
このときも会場の反応はイマイチ・・・だったかな?:座長の先生の反応はヨカッタ!ですが・・・
で・・・ 個人の印象みたいな感じで、
岩田 健太郎先生監修の書籍「 診断のゲシュタルトとデギュスタシオン2 」の
「 レジオネラ肺炎 」の稿を執筆する機会を得ました:2014年。
※ 自画自賛で不細工ですが、なかなか面白い読みものになっていると思います。
でも意外と皆が知らない大事なコト(水系と腐葉土系)のことはココから教わりました
2015年 の日本内科学会「研修医ことはじめ」では、
レジオネラ肺炎における早期の血清P値測定の有用性 -Winthrop University Hospital (WUH) criteriaの検証-
として、
片山(西村) 加奈子先生が発表(生方 綾史先生が指導医)。
見事、優秀演題賞にも選出されています!
この発表を通じて、他施設から研究の誘いも受けましたが・・・症例数が少なく頓挫。
また上記の1例を、京都GIM → 総合診療 という雑誌 に執筆としてつなげています。
※ 呼吸器症状の「全くない」(という本人の独白映像もあり)事例
片山加奈子、生方綾史、川島篤志 P!!!くんは診断にこだわる
総合診療 26 (2) 医学書院 102-105
その後、当院での症例を1年かけて集積(Data集め、皆さんありがとう!)
→ JPCA 地方会@和歌山で発表しました
西山大地
市中肺炎における 入院時血清リンの低値は レジオネラ肺炎を示唆する
総合診療医という選択 という動画のなかでも Data集計の風景が
たしか、胸部画像の執筆も レジオネラ ネタで攻めました。
生方綾史、他。肺炎,肺炎,肺炎…? 胸部画像の読みかた 146-154 2019年
そして最終形として、和田 幹生先生が英文誌に投稿。
何度か残念なRejectをくらいましたが、ようやくAccept。
Mikio Wada, Atsushi Kawashima
Lower serum phosphate levels in patients with Legionella pneumonia relative to patients with non-Legionella pneumonia
Journal of Family Medicine and Primary Care: November 2021 - Volume 10 - Issue 11 - p 4272-4276 doi: 10.4103/jfmpc.jfmpc_728_21
Lower serum phosphate levels in patients with Legionella pne... : Journal of Family Medicine and Primary Care (lww.com)
実は Letter to the Editor としてこの論文を絡めて投稿した和文誌も1つAccept済。
今後もあと2つ、執筆にこぎつけたいと思っています!
和田 幹生先生+Data収集時にも尽力してくれた吉見 憲人先生!
和田 幹生先生 本当にありがとうございました!
Data集めに尽力してくれたOB/OGにも感謝です!
過去の英文誌:一覧
Mikio Wada, Akihiro Nagata, Atsushi Kawashima, Keizo Kagawa
An Autopsy Case of TAFRO Syndrome with Type II Respiratory Failure
Am J Case Rep 2020; 21:e926721 DOI:10.12659/AJCR.926721
Manabu Teshigawara, Atsushi Kawashima, Mikio Wada.
Hypothetical Factors that may Affect the "Reported" Prevalence of Mondor's Disease.
Internal Medicine 58:2593, 2019 https://doi.org/10.2169/internalmedicine.1845-18
Mikio Wada, Akiko Hanamoto, Atsushi Kawashima Elderly patients with lower‐jaw mobility require careful food texture modification: A cohort study
J Gen Fam Med. 2019;1–8.https://doi.org/10.1002/jgf2.240
Tatsuya Aoki, Mikio Wada, Atsushi Kawashima, Kouichi Hirakawa, Akihiro Nagata and Keizo Kagawa.
Tocilizumab-resistant TAFRO Syndrome Complicated by Type II Respiratory Failure.
Internal Medicine Vol. 56 (2017) No. 23 p. 3249-3254
Mikio Wada, Daichi Nishiyama, Misaki Fujiwara, et al.
Effects of Establishing a Department of General Internal Medicine on the Length of Hospitalization.
Internal Medicine Vol. 54 (2015) No. 17 p. 2161-2165
Yosuke Makuuchi, Mikio Wada, Masatomi Ikusaka, et al.
Paraganglioma-induced Alveolar Hemorrhage.
Internal Medicine Vol. 54 (2015) No. 5 p. 487-489
Yoshito Kadoya, Mikio Wada, et al.
Careful Auscultation after Detection of Bacteremia Leading to a Diagnosis of Patent Ductus Arteriosus in Adult.
General Medicine Vol. 15 (2014) No. 2 p. 143-147
Mikio Wada, Hiromi Ueda, Akiko Watanabe, Natsuko Yuki, Sadao Yamashita.
Guillain-Barré Syndrome in the First Trimester of Pregnancy and its Improvement by Rehabilitation.
General Medicine Vol. 15 (2014) No. 1 p. 47-51
Mikio Wada, et al.
Practice patterns for lower respiratory tract infections in hospital patients with particular focus on bacteriological examinations and injection antibiotics use. Int J Gen Med. 2013; 6: 597–604.
Yutaka Murata, Mikio Wada, et al.
Early Diagnosis of Lemierre’s Syndrome Based on a Medical History and Physical Findings
Internal Medicine Vol. 52 (2013) No. 2 p. 285-288
今回の関連タイトルは、「 執筆関係 英文誌 」です。
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