総合内科・・・って、どんなことをしているのか?
当院で働くとしたら、どんなことが求められて、どんなことが得られるのか?
これって結構大事なことと思います。
まだ日本で総合内科というものが確立しておらず、施設ごとに状況が違うと思いますが、自分が漠然と大切と考えているものは下記の能力です。
◆ その状況で求められることを行える能力
◆ 横断的分野での臨床能力
◆ 早期診断能力
◆ 教育力
1番目は、この福知山で、福知山市民病院でどんなことが求められているか?
その際に考える材料は・・・
□ 人口 8万人+医療圏 10万人 で、急性期中核病院は当院(300床強)と私立病院(200床弱)
□ (もともと)医師不足【全ての専門科が揃っているわけではない、専門科も潤沢な人数がいるわけでもない】
そのいった環境のなかで、どの専門科にも属さない疾患、多臓器にわたる疾患、また当院に専門科がいない疾患を主体的に診ています。そうすることで、専門科の負担は軽減できています。
2番目めの横断的分野には、感染症診療という軸があります。稀な感染症や免疫が落ちている人に起こる感染症を主体として診ているわけではなく、よくある感染症をスタンダードに診ているということです。未診断例や複数臓器にまたがるときも、当科の腕の見せ所です。
3番目の診断能力を発揮する場面は、初診外来・救急外来(もちろん入院中の状態変化もあります)があります。今までは、各専門科のスタッフが初診外来・(日中の)救急外来を担当していましたが、総合内科が軌道にのってから(2009年度から)、ほぼ全てのコマを総合内科が担当しています。これは総合内科の強い専門性でもあり、専門科の先生方の負担を軽減しています。
また近隣の診療所・老健施設などからの紹介も、臓器が特定されていない状態であれば、初診外来・救急外来が窓口=総合内科が窓口になっているので、近隣の先生方との連携もますます良くなっていっていると考えています。
救急という観点では、当院で総合内科が関わるのは内科救急になるのですが、専門科に属さない入院症例の多くは総合内科で受け持つことになります。結果として、「当該科の疾患ではありません」といったような入院時の担当決めの困難も伴っていません。
4番目の教育力ですが、毎日の臨床のなかで皆で研鑽しています。
具体的な日々のスケジュールは後日記載しますが、朝の回診、昼のカンファ、夕方の症例のチェック、定期的なカンファレンス、不定期な院外講師招聘といった感じです。
臨床に忙殺される毎日でも、複数名が集まるれば、興味深い症例の検討は日常茶飯事です。
総合内科のスタッフは、研修医教育(オリエンテーションや手技の勉強会・院外講師といったイベント、救急カンファレンスなど)にも積極的に関わっています。また看護師の教育にも関わらせていただいています。
「教育力のない病院に未来はない」と言われる香川院長のもとで働けることも嬉しいことです。
とりあえずこんな感じです。病院HP内の総合内科紹介の方がわかりやすいかもしれません。
参考までに現在の総合内科メンバー(現在は8人)のDuty+αを軽く紹介しておきますね(いつか掘り下げて紹介します)。
◆ 新患外来:毎日2コマ×5日+現在1コマを外来研修 → 11コマ:総合内科が10コマ担当
◆ 予約外来:7コマ(各スタッフ+4年目専攻医:1コマは禁煙外来)
◆ 時間内の内科救急外来:毎日3コマ(午前+午後2コマ)×5コマ → 全て総合内科
◆ 雲原診療所(近隣の公的医療機関):週2コマ:日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医の2名が行っています
◆ 医師がしないといけないDuty(外来処置+注射番と呼んでいます):毎日2コマ×5日 → 10コマ:総合内科が担当
◆ GIF:消化器内科スタッフのもと、研鑽しています:現在、3~4コマ
◆ 入院担当:常時 50~70症例
◆ 昼カンファ:火~金 1230~1330
◆ 救急カンファレンス【研修医主体のカンファレンスにアドバイザーとして参加】:水 夕方
◆ 各種委員会:総合内科で関与している人数
研修管理委員会:2名 ICT:2名 DMチーム:3名
救急委員会:1名 禁煙委員会:1名 接遇委員会:1名
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