2011年2月24日木曜日

救急カンファレンス!

カンファの説明なのか、シュークリームの説明なのか・・・ photo by ○○
当院では研修医主体の 救急カンファレンス を週1回、行っています。

 重症疾患、比較的稀な疾患、よくあるけどポイントを間違えそうになった疾患など、症例から学ぶことは多くあり、その共有ができるかどうかが重要になります。
 内科系疾患に関連していうと、救急部という独立した部署・潤沢なスタッフが不在のなか、毎日のように症例の振り返りをすることが難しいのが現状です。

 川城先生(総合内科スタッフ 兼 救急 副医長)や川島は、前任地などで、救急カンファの重要性を理解し運営経験があったのですが、これを当院でどのように運営するか・・・が問題でした。
 2009年度から始めましたが、時間の設定、誰が症例を出すか、症例はどのようにするか(内科系・外科系疾患の分類)、指導医もどのように関わるか、などが問題でした。当時は2年目研修医が不在であったこと、指導医がしゃべりすぎてしまったこと(特に川島・・・ですが)や
 ”No Blame Culture” というもの創りあげるのが、まだ難しかったことがあるのかもしれません(批判が多い・・・のではなく、躊躇して発言しなかった・・・?)。

 ただ、今年度に入り、2年目研修医が力をつけ、運営もスムーズになってきたので、だいぶよくなってきた感があります。

現在の形は・・・

□ 水曜日の17時30分に研修室集合:電子カルテ準備:基本的に研修医のみ
 
※ Dutyや手術・検査・病状説明などの関係もあるけれど、常時3~5名以上(全初期研修医が10名)は集まるようになっているようです。
 
□ 各研修医が自分の経験した症例を数例づつ、電子カルテで呈示:特に準備せず(IDはもちろん準備)ですが、みんなが積極的に呈示
□ 症例は、成功症例からヒヤリ症例、Common diseaseから比較的稀なもの、軽症例のコツから致死的重症疾患まで、ひろく呈示:基本はもちろん、”No Blame Culture!”
□ 時間外救急は内科・外科系・小児科と関わっていますが、主は内科が多い印象です
□ 18時30分前後から、総合内科の専攻医~スタッフが参加して、まとまらなかった症例などに対しての追加コメントなど
□ 19時終了を目標:基本的に誰もそんなに準備しないという前提になっています

 来年度は、初期研修医が増えること、救急のみ短期研修に来られる先生が増えること、若手専攻医が増えることから、このカンファレンスに厚みが出る可能性もあるのではないかと期待もしています:年度内に現1年目( = 来年度の主軸)と作戦を練っていく予定です。

 またこの救急カンファは、1年目・2年目研修医が集まりえる場でもあり、院外講師や院内勉強会の詳細確認などをしています。

 ちなみに今回は電子カルテ+シュークリームで誰も写っていない写真ですが、カンファはしてました。
 実は、先日の MedPeerの症例検討(iCC):右にリンクあり で、この救急カンファレンスの時間に研修医全体でまとめた意見が、 「優秀コメント」 として評価されたので、そのお祝いにシュークリーム・・・となりました。

 このシュークリームは病院の前にある KATASHIMA というお店のもので、院外講師や院内勉強会ではチョクチョク出てくる一品(逸品?)になってきています(というか、川島の好みでしょうか?)。

救急の体制についても、いつかお話します・・・

2011年2月22日火曜日

福知山へのアクセス



病院のHPからいただきました
気になりますよね・・・
基本的には田舎です。

でも 意外と便利 です。何てったって ”交通の要所!” ですから・・・。
でも、「福知山 ⇔ 都会」はいいんですが・・・「福知山 ⇔ 地方」は「福知山 ⇔ 都会 ⇔ 地方 」になって、ちょっと不便です。

福知山への代表的なアクセスを掲示してみます。

1:~京都以東から:JR利用~
 JR京都駅 → 福知山駅:特急にて約80分で乗り換え不要です:便利です!

2:~大阪・神戸以西から:JR利用~
 大阪 or 尼崎駅 → 福知山駅:特急にて約100分で乗り換え不要です:ちょっと遠く感じます!

残念ながら、特急電車はともに1時間に1本です:先日、初めて乗り損ねました・・・
多くの場合、自由席でも座れるので ”寝る””ぼけぇ~” とするか、 ”仕事” できます。
都会での ”乗換え → 乗換え・・・” を考えると、本当に楽です。
学生さんから『特急料金がおしい・・・』という話もお聴きしました:特急料金・・・は出せないですが、それに見合うものが当院にある・・・と思いたいです。

駅から当院まではTaxiでワンメーター、歩いても15分ほどです。

3:神戸からバス
 三宮からバス・・・はあります。乗ってしまえば福知山駅まで90分!:値段も安い!
が、これも本数が少ないですし、予約制です。
http://www.kyotokotsu.jp/highway/course/fukuchiyama-kobe.html

4:全国各地からの飛行機・・・
 飛行機は伊丹空港・神戸空港が選択肢になると思いますが、意外と不便です。
□ 神戸空港 → 三宮 → バスとつながるといいですが、飛行機の時間とバスの時間が一致するかが問題です。
□ 伊丹空港 → JR宝塚駅のバス → JR福知山も悪くはないです:

                                                      宝塚は都会の匂い・・・ってこんなことを書いていると田舎もんに思われますかね※ 但馬空港は福知山へのアクセスに関しては論外です。

5:車
 高速道路が便利 (今のところ、舞鶴若狭道は高速無料化!) なので、近畿圏・北陸圏の方は来やすいと思います。
 京都からも縦貫道 (これも無料・・・) がありますが、京都市内の混雑+和知から下道でそこそこかかります。

病院のHP (リンクは右) でもアクセスについては載っていますので参考にして下さい。
というか、今はネットで何でも自分の好みで検索できますよね。

当院の見学

医局の一部分:左手が図書室からの通路:真正面のソファあたりでお待ち下さい
これから病院見学の時期になるかと思います。

当院の見学に関しては、病院のHPから申し込んでもらうことになります:可能なら川島宛と庶務宛と:庶務の小林さんは丁寧に対応してくれますよ!

 医師の見学は基本的には1日で十分と思いますが、やはり平日に来てもらわないとわからないと思います(うまく、業務を抜けてきて下さいね)。
 医学生の見学は、1日というより2日以上あれば施設のことはわかると思います。医学的知識が飛躍的に伸びることや個々の疾患の理解が目標ではありません。
どんな雰囲気の中で臨床をし、研鑽しているか見てもらえたら
                             いいと思います。

イベントとしては下記のようになります。

0800~:朝回診(総合内科)
1230~:昼のカンファ(月以外)
1700~:夕方のまとめ
 
が、基本としてあります。

他のイベントとしては、
月:1800~ 内科カンファレンス:研修医による症例提示
火:1900~ 内科外科カンファレンス
水:1730~ 救急カンファレンス:研修医主体による救急症例の共有

残りの時間はひたすら Shadowing = 誰かに影のようにくっつく ことになります。
 誰か・・・は、初期研修医であったり、専攻医であったり、スタッフにくっつきたいと思えばスタッフでもいいです。誰について、どうイメージするかになります(基本は業務の邪魔をしないという大前提がありますが)。結果として、病棟業務や救急外来を見に行くことになると思います。
何もせずに”ぼぉ”とする時間は基本的にはありません(面談なので、待っててもらうことはあると思いますが)。
 空いた時間は、とにかく色んな人としゃべることです。研修医室に行けば、誰かが相手してくれると思います。
 研修についてや総合内科について、まとまった話を希望するのであれば、川島を捕まえてもらったらいいと思います。時間の都合でたくさんはしゃべれないときもありますが・・・。

立地の問題から、前泊もしくは後泊してもらうか、早朝に来て帰るというパターンかと思います。
1-A:前泊でカンファ参加: 時間的に余裕があれば、初日の夜から合流(→飲み会:みんなが乗り気になったら)→翌日の朝回診→都合のいいときに帰宅
1-B:前泊で朝から参加 前泊して、朝回診から参加→都合のいいときに帰宅
2:・・・合流して後泊 どこかから合流→まとめ・カンファ(→飲み会:みんなが乗り気になったら)→帰宅
3:早朝から・・・ 朝の回診から参加→・・・→どこかで帰宅

※ 宿泊と交通については、別の投稿にします。

 見学のときには、白衣・聴診器・所属の名札を持参してください。靴は何でも結構です。
院内メールで、 見学に来ていることは通知しています。

集合は基本的には 朝7時50分に2階医局 です。
2階医局の場所は・・・明示しませんが、朝の人の流れを追っていけばそれなりのところに到着します。敢えて書くなら・・・

救急の近くの出入り口から入って廊下をまっすぐ → 右手に階段スペースが出てくるので、それで2階に・・・ → 扉をあけると・・・ → 廊下越しの扉を開けるとそこが図書室 → 自然に医局につながっています

:うーん、わかりにくいかも:救急の入り口で聴いたらもちろん教えてくれますので心配せずに・・・。

 更衣室はありますが、ロッカーがギリギリです:現時点では男性用がひとつ、女性用はいくつかあるようです。
 荷物はロッカーに入ればいいですが、入らなければ医局のなかの川島の机周辺か研修医室におくことになると思います:このあたりの整備も検討しますね。

見学に来られた人からのフィードバックコメントもあれば助かります・・・ね。

2011年2月15日火曜日

当院からの案内 希望者はおられますか?

当院で行う院外講師や院内の勉強会などの案内や、学生説明会のことなど、ちょっとした案内を流すときがあります。

 TFCやIDATENというMLに流させてもらうこともあるのですが、もし個人的に情報を欲しいという方がおられたら・・・と思っての発想です。

 メールアドレスを教えていただけたら、何かあったときにBCCで送信させてもらいます:いわゆるMLではなく、こちらから発信するだけですが。

もし当院に興味がある方で連絡を希望される方は、下記のフォームを入力してください。

http://my.formman.com/form/pc/jk9XLErhmZORYIts/

ちなみに次回の院外講師の予定は・・・
3月5・6日に大船中央病院の須藤 博先生にご指導いただきます。
3月5日は近畿厚生局の(?)病院説明会@大阪に参加します(同日、須藤先生に来福いただくので、医師は早めに退散します)。
また 医学生の病院説明会3月31日(木) です:またHP更新の予定ですが・・・すみません。
5月27・28日は藤田保健衛生大学附属病院の山中 克郎先生にご指導いただきます。
院内の看護師向けのフィジカルアセスメント(第6回=第1周目の最終回)は今週金曜日 = 18日(金)です。

宿題 発送!

うちわネタですが・・・ 

国家試験、昨日で終わりましたね。
 当院に来年度から来る予定の方 (管理型4人+たすきがけ2人+小児重点コース2人) が無事合格していることを祈っています!

 それで・・・8名の方には事前にメールしていますが、「宿題」を送付させてもらいました!
学生が終わった・・・のに、『宿題ですか・・・』と思われるかもしれませんが、それなりに楽しめると思います。

送付されるものは、手紙+下記の4点セットです。
■ 身体所見のフォーマットと小テスト
■ Review of Systems:日本語と英語
■ プレゼンテーションの資料
■ 失敗リスト


 身体所見の小テストは身体診察に関連するもの、ROSは病歴、そしてプレゼンテーションといった、基本的臨床能力に関連する資料です。これはオリエンテーションで答えあわせをする予定です。

 最後の「失敗リスト」は、過去の失敗事例をまとめたものです。4月から始まる勤務に向けての”非売品のサバイバルノート”っぽいものです。この時期に呼んでこそ、身に染み入ることを実感できるものです。
 国家試験が終わって、一息ついて宿題・・・ ですが!

今から勤務までの2ヶ月間は、めいっぱい遊んで下さいね! 

ここからの人生には まとまった休みなんてないですよ! (先輩医師より)
4月から一緒に頑張りましょうね!

参考:宿題(+オリエンテーション)に関しては下記のものにまとめています

1:2007年の週間医学界新聞 レジデント版
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02735_02
2:2008年04月のレジデントノート:よくある”困った!”そのときどうする?http://www.yodosha.co.jp/book/9784758104708.html 
3:2007年11月の全国自治体病院協議会雑誌:「2週間で研修医を鍛えあげる方法」
http://www.jmha.or.jp/dsp/magazine/dsp_magazine.php?id=26
4:右の研修医をひきつける病院づくり:P23-25 

院外講演@大阪市立大学

依頼されたのは、大阪市立大学医学部の第33回卒後研修会プログラムというものでした。

1:きっかけ

 大阪市立大学の総合診療センターの廣橋 一裕教授をはじめとした先生方には、市立堺病院時代からよくしていただいており、自分自身は「非常勤講師」となっています。研究会の発表や指導医講習会の特別講師、なぜか大阪市立大学附属病院関連の研修医の先生のオリエンテーションでも話をする機会をいただいています。

1+α:前日の講演

 実は、前日に「第30回大阪プライマリ・ケア研究会」として、家庭医療関連の 藤沼 康樹先生と救急医療関連の 林 寛之先生が講演に来られていました。とても惹かれたのですが・・・ さすがに平日の夜に大阪までは行けませんでした・・・。

2:講演の内容(第1演題・第2演題)

 全体のタイトルとして、「日常診療におけるピットフォールIII」というお題がありました。
 講演1・2は15分もので、大阪市大Hpの総合診療センターの若手の先生がそれぞれ、8症例をクイズ形式で呈示(『症例を通して経験した様々なピットフォール』)、意識消失の4症例を呈示(『総合診療センターで診断した意識消失』)していました。全症例とも、病歴聴取・身体診察に重きをおいているいいプレゼンテーションでした。
 実は1つめの演者は、昨年まで当院に在籍してくれていた衣畑 成紀先生でした。シッカリとしたスライド、ハキハキとしたプレゼンで、とても素晴らしかったです(お土産スライドも当院にもって帰ります)。50枚強のスライドなので、時間管理がドキドキでしたが、司会の先生の助けもあってバッチリでした。

3:講演の内容(第3演題) 

 自分自身は、 『病歴聴取・身体所見の重要性 ~一生使える武器は若いうちから磨いておこう~』 という演題で、話させてもらいました。概念+症例提示という構成にしましたが、聴衆が医学生~初期研修医、そしてベテランの先生方と幅広いとわかっていたので、なかなか難しかったです。総合内科の専門性や病歴聴取・身体診察のトレニングの重要性など、地域医療・基幹病院のHospitalistとしての立場も含めながら伝えられたかなと思っています。

3+α:マイク

 先ほどの衣畑先生から、「川島先生がマイク使って講演しているのを初めて見ました・・・」と言われました。
 もともと声がでかくて、いつもわざと、マイクを使わずに講演しているのですが、昨年のある講演で「声が大きいと言ってた割りに、語尾が小さくて聴こえなかった」というフィードバックを受けました。それからしばらくマイクありで、しゃべっています。また戻すかもしれませんが・・・。

4:講演の内容(第4演題)

 最後の講演は、『医療現場から国政を目指した理由』という演題で、梅村 聡先生が講演されました。
 知っている方も多いと思いますが、梅村先生は2007年の参議院選挙で大阪府選挙区から立候補され当選された若手の医師の方です(プロフィールの詳細は誤って書くと問題なので、これ以上は控えます:すみません)。
 以前からお話をお聴きしたいと思っていたのですが、思わぬところでお会いできるチャンスとなったので、とても楽しみにしていました。お話された内容も、心に響くものがありました。自分自身も留学時に勉強したこともあり医療政策に興味があるのですが、まずは現場・・・で頑張っています。ただ、梅村先生も講演のなかで言われていましたが、「発信」はできなくても、「興味を持っていることを示す」ことが、現場の医師に求めれている第一歩なのかと思っています。またいつかお話できる機会があれば・・・と思いました。

5:聴衆

 それで、今回、書きたくなった一番(二番?)の理由は・・・聴衆にビックリでした。全員と話できたわけではありませんが・・・(若い順に)
 A:翌日に国家試験を控えているハズの、来年度当院に来てくれる予定のMくん!:頑張れましたか?
 B:来年度、専攻医として来てくれる予定のN先生!:話ができないままでしたが・・・ゴメン!
 C:意外な接点がポロポロとあるK先生:しかも来年度、弟さんが短期で当院に来るとのマメ情報も・・・!
 D:以前、初期研修のオリエンテーションで話をさせてもらったときに眼が輝いていた数人の研修医の先生:もちろん、名前は知りませんし、声もかけてませんが、今日も熱心に聴いてくれていました! 
 E:来年度以降に、もし条件があえば当院に短期研修に来てくれるかもしれない大阪近辺中規模Hpの中堅のS先生!:ラーメン、旨かったですか? サウナは気持ちよかったですか? なーんて。
 F:恥ずかしながら・・・ 大阪市立大学卒業の父親が授業参観に来てました・・・:マネケン、ご馳走さま!


6:往路・復路

 当日は全国的に雪・・・でしたが、福知山はほとんど降ってませんでした。
 当日は昼間やし、懇親会もないので、車で往復しよう・・・と思っていたら、阪神高速が雪のため(のちに事故のため)、全線通行止めとのこと! 仕方なく電車で行くことに。
 帰りも大阪駅からの特急電車の時間がうまくあわず、約30分待ち。ブラブラ・・・と、お土産でも見ながら・・・、夜食でも買いながら・・・。ところが・・・! ついにやっちゃいました! 1時間に1本の電車をウッカリ乗り損ねてしまいました! 福知山に引っ越してから初のことでした。ガックシです・・・。車なら遅くても19時には着いたはずなのに、家に帰ったのは21時過ぎでした・・・。これが書きたかったんです・・・。

ちょっと長かったかなぁ・・・

2011年2月14日月曜日

ERチェックリスト大会! 2010!


救急部の副医長を兼任してくれている川城 麻里先生を中心に、企画・開催されました!
 やり方としては、川城先生を中心に作成した 「ERチェックリスト」 に記載されている項目をみんなでサラっと順々に答えを言っていくものです。
 この「チェックリスト」ですが、初期研修医が日中の救急をローテート(当院では1年目に2ヶ月必修)をする際の獲得目標の一つとして創ったものです。というのも・・・。

 救急の研修・・・ですが、救急専従/専任医がいない施設ではなかなか教育的な側面をもたしにくい印象です。平日日勤帯の救急は「各科のスタッフが分担」でこなす、時間外・休日は「当番」で業務で大変、となると教育的な環境になりえる救急ではありますが、教育しきれない・・・ことになります。
 当院では毎週水曜日に 「救急フィードバックカンファレンス」 を行っています(これも試行錯誤でようやく軌道にのっています:またいつか紹介予定)が、それ以外にも充実を・・・と考えたものです。

 当日は、以前に各研修医に配布しておいたチェックリストに、各自が自分の理解度をチェック(RIMEモデル:文末に記載)して持参してもらいました。
 また、赤本(寺澤先生の御法度)を持ってくるように指示していたことに加えて、林先生のStep Beyond+裏技集、山中先生のUCSFに学ぶ・・・などを持ってきていて、川城先生から『○○に書いているよ』とか、自分のオリジナルスライドの配布など、後学のアドバイスつきでやっていました(考えてみたら、院外講師で来福していただいた先生の本ばかり・・・と宣伝を:宣伝しなくても売れていますよね)。

 症例によっては、自分の症例経験の話もされていましたが、こういった小話が、研修医を惹きつける、また記憶に残る方法で、初期研修医だけでなく上級医と一緒に勉強するメリットだと改めて感じました。

10時から開始で、なかなか楽しくやっていました・・・。

また、他人事のようですが・・・
□ 今日は以前より依頼されていた講演会が大阪であった
□ +研修医の先生らの年度内の都合を考えると今日しかなかった ので、川島は最初の30分だけの参加でした。


 自分の講演会の話をするのはあんまり・・・ですが、今日はいろいろとニュースがあったので、次の項目で書いてみます。

 当院のチェックリストを見てみたい人がいれば、連絡をもらえれば送付することもいいかもしれないと思っています(川城先生オリジナルですが、許可をいただきました!)。身体所見の小テストと同じですが、答えはありませんのであしからず。

 来年度は、短期的(2ヶ月単位)に当院の救急に研修に来る2年目研修医がいるとの話なので、このチェックリストの使い方も含めて、当院の救急診療のレベルアップがはかれるといいなと思っています。地方の市中病院で、いわゆる救急部がない割には、教育が充実しつつある・・・と思っています。
 ちなみに今回のチェックリスト大会の予告ポスターの最後の3行をご紹介!
『4月になったら・・・
    今2年目の人は、研修医を卒業してひとり立ち!
        今1年目の人は、1年目を教える立場です!』


皆さん、お疲れさまでした!

注:RIMEモデルは教育で用いられるモデルです。
今回の例でいれば・・・

現在の自分のいるレベルにチェックを入れよう。
■「意識障害とショックバイタルの患者さんです」と報告するレベル
 → 「R = reporter」=報告できる
■「意識障害とショックがあるので、ショックの鑑別と治療が優先です」
 → 「I = interpreter」=解釈できる
■「意識障害とショックがあるので、ラクテック全開にしながら、原因検索を始めています」 
 → 「M = manager」=マネージメントできる
■「意識障害とショックがある場合はね・・・」と教えることができる
 → 「E = educator」=教えられる

2011年2月8日火曜日

第1回 感染症セミナー in 福知山! 

CRBSIについて語る 鈴木 龍児先生 と 酒井 千恵子先生@第2会議室
・・・の名称でよかったのかな? 当院でも感染症の勉強会をそっとやってみました。
 当院で初期研修(1年目のみ:たすきがけ)を受け、3年目に当院に戻ってきてくれた堀田 祐馬先生(消化器内科専攻ですが、感染症を含めて広く内科・救急・重症管理診療に興味を持ち続けています!) が、初期研修医を引っ張り、専攻医・スタッフの尻を叩いて、ようやく開催にこぎつけました。

狙いとしては、感染症診療について、
 「まとめて、みんなで」 勉強することによって文化を創ろう!
                                という想いでした。

もちろん、スライド作成に携わった先生が一番勉強になる・・・という原則も含めてです。

今回は第1回なので、あまりオープンにせず、コジンマリとやってみました。
スケジュールは
1000:総論                     1030:尿路感染症:クランベリージュースの差し入れあり
1130:抗菌薬(+グラム染色)  1230:肺炎     (1345:休憩)
1400:下痢                     1445:CVC関連 (1545:休憩)
1600:結核                     1645:髄膜炎   (1715:終了) でした。


 研修医+専攻医+総合内科スタッフに加えて、近隣の施設からは3名、また来年度から当院で専攻医で来てくれる先生も含めて、朝から夕まで勉強しました。

 「記憶」がある程度必要とされる感染症診療ですが、強弱をつけて基盤を固めれば、徐々に応用できると思いますし、各診療科で診療を行う研修医・専攻医の診療レベルがあがれば、施設全体の感染症診療力も上がってくると思いますし、最終的にはこの地域の感染症診療のレベルアップにつながれば・・・と思っています。もちろん来年度も行う予定です(時期は・・・秋?冬?)。

 総合内科としては、感染症診療関係の発表を頑張ってしていきたいと思っています(稀な疾患の症例報告、比較的頻度の低い症例の蓄積など)。すでにネタは暖めています・・・。

さて、今回の勉強会にまつわる隠れた真実(ネタ)を・・・

1:この勉強会、市立堺病院での感染症セミナーを元にして構成しています。
2:その勉強会が前日(2月5日【土】)にあって、当院の研修医6名が参加していました(ってことは連日、感染症の勉強漬け・・・?)
3:その勉強会に、来年 当院に専攻医で来てくれる先生(上記とは別の先生)も参加していました(福知山までは遠いので・・・来てもらえませんでした・・・なーんて)
4:その堺の勉強会は2006年度(2007年02月)に始めたのですが、その元になるのは、IDATENセミナーです(現在、参加の倍率が厳しくて・・・当院もかろうじて、毎回誰かが行ってます:今月末にも1名参加)
5:その第1回のIDATENセミナーで、大曲先生と初めてお会いして、懇意にさせてもらっています(いつか来福していただきご指導をいただきたいと思っています!)
6:その堺での工夫は、研修医をひきつける病院づくりのP91-93に載っています(えっ!宣伝・・・)

2011年2月3日木曜日

症例提示

症例をまとめること、はとても大切なことです。

症例を経験する 、とはいっても、 「普通にマネージメントして帰っていかれる」 のも経験ですし、それを 「振り返って深く検討する」 というのも経験です。どちらが自分にとって、勉強になるかはわかりますよね。

症例をまとめなさい!といっても、そんな簡単にできるものではなく、やはり 「発表の場」 があることが重要です。

 ちなみに先日、広島の呉に行ってきました。呉クリニカルフォーラムというイベントがあったのですが、院内(呉医療センター・中国がんセンター)の初期研修医が自分の経験症例をスライドにまとめて、学会形式で発表していました。初期研修医が年間3~4症例を発表することになるみたいで、1回のフォーラムでなんと20症例の呈示、終わった後には表彰式(3位まで+いい質問をした人も表彰)が、理知的に、そして和やかに行われていました。市立堺病院でも、「研修医発表会 兼 OB/OG会」があったのですが、そういった取り組みが各地で行われるといいですよね。

で、近隣施設との症例検討というのもがあるといいのですが、なかなか大変です。
最近ありがたいなと思っているのが、インターネットでの症例検討会への症例提示です。
MedPeer という 医師限定のサイト(右記)があり、そこに症例を呈示させてもらいました。
当院は今までに2例 呈示しています(1例目 米田 道嗣先生、2例目 中山 雅臣先生)。
興味のある人は、症例にチャレンジしてみてください(診断名はここでは伏せます)。
当院ならでは・・・の視点も入っている、なかなか印象深い症例です。
次回の症例提示は3月あります。ボチボチ準備・・・です。
またMedPeerの症例提示(iCC)ではコメントも投稿できます。
結構、重いコメントもあるなかで実名の投稿をするのはしんどいですが、当院では「事前の検討」をして、病院としてコメントをする方式にしようかと思っています。
実はMedPeerの方とも相談していて、今後は各病院から一定数のコメントが出てくる・・・可能性もあるようです。

インターネットカンファレンス、Skypeなどをうまく利用している施設もあるとは聴いていますが、当院はまだそこまでは・・・です。
マンパワーに余裕が出てきたら、ぜひ京都GIMカンファレンス@洛和会音羽病院(JIMにもWhat's your diagnosis?で連載)に、出席したいなぁとも思っています(といいながら、もう2年以上が過ぎてしまった・・・)。