2011年8月26日金曜日

目指せ! 京都GIM!

総合内科 専攻医主体の勉強会:とっても笑顔ですが・・・ 23時です

と、以前にも記載させていただいたのですが、わからない人もいたかもしれません。

『京都GIM』 というのは、毎月1回、京都の洛和会音羽病院で開かれている京都GIMカンファレンスのことです:(GIM = general internal medicine:総合内科という和訳?)。

 近畿圏を主体とした総合内科・総合診療科・家庭医療関連の施設からの症例提示、しかも
病歴・身体診察(から初期検査)にトコトンこだわった症例検討 が、関西圏を越えた初期研修医~ベテランまでの参加者が自由な雰囲気で議論されているカンファレンスです。
 ベテランがしゃべりだすと、若手がしゃべりにくい・・・という時期もありましたが、発言の促しもよくコントロールされていて(最初は若手→議論が深くなるとベテラン・・・みたいな)、本当に勉強になる、発言のレベルの高いカンファレンスです。

 『診断力トレーニング』写真の本)の序にも記載されている京都GIMの歴史・・・ですが、川島も結構関わっているので、やや回想風に・・・

 京都GIMは1998年4月に京都大学の総合診療部で開催された・・・とあります。
 実は、川島自身はこの第1回に参加しています!(京都大学附属病院の研修医2年目春として、また京都大学総合診療部所属として)。
 そしてその後、市立舞鶴市民病院に異動させていただき、その後は松村 理司先生や他の研修医と一緒に、北の舞鶴から京都大学を目指して、必死になって出発し、必死で舞鶴に戻り、仕事をした・・・という思い出もあります(カンファ後に食事もよく連れて行ってもらいましたが、運転の人はワイン禁・・・というつらい思いも何回か・・・)。
 さらにその後、市立堺病院が参戦するようになり、恩師の一人である藤本 卓司先生ともよく顔をあわせました(藤本先生はよく舞鶴市民病院にも来られていました)。

 医師4年目が終わったあとに留学をしましたが、帰国後に市立堺病院 総合内科で仕事をさせていただいたのもこういった接点があったことも大きいです(市立堺病院で勤務するときの裏話もありますが・・・)。
 藤本先生は京都GIMへの出席のPriorityをかなり高く設定されておられたので、ほぼ皆勤でした。京都大学で開催されていたときは京阪特急で悠々座りながら、研修医と一緒にお菓子を・・・というまるで遠足のような感じでした。カンファレンスの帰りに研修医から入院症例のプレゼンを聞いて、夜遅くに病院に戻って対応したこともあります。
 実は『京都GIMカンファレンス in 堺!』として、市立堺病院でカンファレンスを無理やりさせてもらったこともあります。参加者の交通の便の悪さに一度しか許可されませんでしたが・・・。
 2007年に愛娘が産まれたあとは、ワークライフバランスとして、京都GIMへの出席を控えていたりもしました(市立堺病院からは夕方16時15分には出発、帰宅は22時45分ごろ・・・でしたので、京都まで行かなければ、家庭に時間を費やせました)。
 2008年夏に市立堺病院を辞め、現在の福知山市民病院に勤務してから、いつか行こう!と思いながら、地域中核病院で若手スタッフ・研修医と一緒に救急・病棟診療を担う科のTopとしては、金曜日の夕方に病院を空けるということができずにいたのですが・・・。ついに、今年は頑張れそうな気がしています。
 次の9月の京都GIMカンファレンスに参加できれば、実に3年ぶりになります。憧れのピッチに立てるか・・・。


 ただ・・・実は、8月にも参加をもくろんでいました。
 6月に当院の専攻医・研修医が参加した実績があり、7月には北海道の学会に大挙して参加した(=金曜日の夕方を空けた)実績があったんですが・・・。やはり臨床は何が起こるかわかりません。頑張ろうとしましたが、参加できませんでした。
 今度は万端の準備をして臨もうと心しています。
問題は・・・ ワールドカップ 3次予選 日本 vs. 北朝鮮戦が 19時30分 kick off ということです。邪念を捨てて、カンファレンスに集中できるか・・・が問題です。

 もちろん、参加することが目標ではありません。症例を呈示することが目標です。
 舞鶴市民病院+市立堺病院時代を通じて、おそらく30症例強はスライド作成に関わったと思います。症例をまとめることは本当に勉強になります。そういった機会を若手に提供することが重要だと思っています。
 既に提示症例はピックアップ済みですし、その場に慣れてもらうために、今回も専攻医を連れて行く予定です。 参加したスタッフ・専攻医が、現場さながらにフィードバックすることも実施していきたいと思います。

 ちなみに京都GIMカンファレンスでの症例は、JIM(という雑誌)に『What's your diagnosis?』として、連載されています。
また『診断力 強化トレーニング』として、本にもなっています。
 今年度は、専攻医を主体とした勉強会を火曜日の21時ぐらいからやっており、先日、この本を読み終えました。読破の証に、うえの写真の後、この本を 『せぃの!』 で破りました!
・・・ ・・・ ・・・ウソです。
何回読んでも覚えていないものもあります(勉強会の話もいつかユックリと・・・)。

 先日、NEJMの『Images in Clinical Medicine』に京都GIMで出た症例 が載っていました。勉強した数日後・・・でしたが、ピンっとこない専攻医の方もおられました。
 やっぱりカンファレンスや勉強会での記憶は深くはなりえないですが、こういったトレーニングを繰り返すことにより、症例が頭をかすめることになると思います。疾患を深く勉強し理解するのは、現場で症例にあたってからだと、常々思っています。

で、なぜ 『Images in Clinical Medicine』 を見ていたか・・・は秘密です。

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